朝の目覚めが
うれしく思うようになった

朝起きるとまぶしい朝日と主に子供たちが起こしに来る。
「早く起きて!」そう言って僕の上に
乗っかりながらケタケタと笑っている。
子供たちに手を引かれダイニングへ。
以前から変わらない起こされ方だけど、
今は何ていうんだろう・・・幸せだ。

今朝はパンにする?
それともごはん?

新しいキッチンに立ち、
お気に入りのマグカップに淹れたてのコーヒーを注ぐ。
コーヒーのいい匂いが朝の食卓に広がった。

行ってきま~す

子供たちは少しだけ私たちよりも 早く家を出る。

「あいつまた少し背が伸びたみたいだね」
そう言う主人に「この半年で3cmよ」
と言うと、リビングに差し込む光に照らされながら、
驚いた表情を見せたが、すぐに口元がほころんだ。

共働きの妻と一緒に家を出て会社へ向かう。
駅に着くと「じゃあね」と
笑顔で手を振りながら、別々のホームへ。
妻の姿を見送りながら、最近思う事がある。
新しい家に住んでから、妻は笑顔が増えた。
そのせいか若返った気がする。

~1年前~

妻から「家を買わない?」と提案があった。
理由は、子どもが大きくなって荷物も増え、
今の家では手狭になったという事だった。
「まだこのままでいいんじゃないの?」と答えたが、
本当のところは色々と面倒そうだし、
高額のローンは気が重かった。

でも、今の家にずっといるわけにはいかないという事も
心のどこかで分かっていたし、
今の賃貸マンションは床や壁が薄く、
子どもたちに「大きな声を出さいない!走らない!」と
注意をする毎日だった。
妻もまわりを気にしてピリピリしているようだった。
そういえばあの頃、妻の笑顔はなかなか見られなかった。

妻に言われるがまま連れて行かれた
工務店のイベントで話を聞くと、
今の家賃とローンが、あまり変わらない金額で
家が建てられる事が分かった。

一戸建てに住めば、子どもを注意する事も少なくなるだろうし、
妻もきっと喜ぶに違いない。
どの道、家に住むにはお金が必要だし、
ローンか家賃かの違いだと割り切る事にした。
そう考えると少し気分が前向きになった。
よし、家族が笑顔で過ごせる家を建てよう

今思えば、妻の「家を買わない?」の一言が
僕の人生の転機だったかもしれない。
結果、僕自身も家に帰るのが一層楽しくなった。

家族が笑顔になっている。

主人は最近帰りが早くなった。
玄関の開けると子供たちが走っていって
「お~か~え~り~!」と飛びついて行く。
疲れが吹き飛ぶと言っていた。
小さいながらに一国一城の主となったせいだろうか。
何となく主人に自信があふれ、頼もしく思える。

子供たちに手を引かれ入ってくる主人に笑顔で「お帰り」というと、
主人も笑顔で「ただいま」と言う。
新しく買ったダイニングテーブルに並べた夕食を見て、
「うわ~美味しそう。お腹ペコペコなんだ。
すぐに着替えてくるよ。」と
クロゼットルームへと急いで行った。
キッチンが広くなったので、料理も作りやすくなった。
でも何より‘新しいキッチンが嬉しい!’

食事を終えると主人が食器をキッチンまで運んで洗い物をしてくれた。
最近、主人は前にも増して家事を手伝ってくれるようになった。
キッチンが広くなって男の人でも家事がしやすくなったみたい。
その間に私は、お風呂の準備と洗濯機を回しに行く。
お風呂が沸くまでリビングに集まり紙飛行機を折りながら、
誰が一番遠くまで飛ばせるか競い合う。
リビングが広くなったので遠くまで飛ばせる。

広くなったお風呂で、僕と子供たち3人で
お風呂に入るのが、最近の楽しみだ。
以前は狭いお風呂で、
子供たちと一緒に入るのが苦痛な時もあった。
「いつまで一緒に入ってくれるのかな。。。」
脱衣所が広くなって一つ困る事が出来た。
ドライヤーが嫌いな下の子が、
ドライヤーのコードが届かないところにまで逃げてしまう。
「ちょっと!こっちおいで!」と苦笑い。

妻が子供たちを寝かしつけている間、
リビングのソファーに座りながら、
この前買った小説の続きを読む。
なかなか寝つかないのか、時折子供たちの声が聞こえてくる。

小説を読み終えると、ちょうど妻が風呂から上がりリビングに。
「明日は休みだから、少し夜更かしして映画でも見ようよ。」
新しく買った大画面テレビ。
少し高かったけど、「折角家も新しくなるんだから」と、
妻と相談して新調した。
照明を消して、おつまみとビールをソファーの前のテーブルにセット。

「今日は、何の映画にする?」

子供たちの寝相をなおしながら、寝顔を眺める。

「明日は、どこへ連れて
行ってあげようか。」

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